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お薬

ここでは、「お薬」 に関する記事を紹介しています。
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わたしが学生のころ、試薬としてこれを使っていた。試薬なので薬用ではない。生物以外の実験につかうためのものだ。

きちんと試薬メーカのびんに注意書きがあり、医療用ではない旨、表記されていた(そもそも抱水クロラール自体が、効果対副作用のバランスが悪いので使われない)。

当時はそんなこと気にしてなかったから、ずいぶんと手で触れたりしていた。よいことではない。マリー・キュリーは白血病で亡くなったが放射性同位元素を直接扱ったためだと言われている。

医療機関でも、抗がん剤を調合する際には防護服を着るように今では指導されている。

ちょうどわたしが、がんで入院していたころで、病院関係者がそんな話をしていた。


色々な薬や食品があり、国によって同系統の薬でも許可されていたり、禁止されていたりする。

同じベンゾなのに、米国で禁止されているものがあったり、欧州では大丈夫だったり国事情というものがあるわけだ。

よくNHKでは、新薬が出たというと劇的効果が、などと報道するが、後になってみればあれは役に立ちませんでした、なんてこともある。

RNA干渉が発見されたときもそうで、すぐにでもすごい抗がん剤が、とか言っていたわけだが、考えてみれば大きな分子量のRNAを塊状がんの表面に到達させて内部にまでしみこませるというのは、ほぼ無理なわけで、未だに薬にはなっていない。

RNA干渉の原理自体はとても興味深く、発見はすごいことだ。でも、それが二年後には新薬が、とかよく考えてから報道すべきと思う。原理を発見した関係者からの情報だけで、中身を理解していない記者がそのまま伝えてしまうから、こういうことになる。

前にもNHKはミサイルは百発百中で、などと報道してしまったことがあり、そんなわけあるまいにと視聴する方も疑っていたほうがいい。それほどのすごいものなら、戦闘機なんかいらないわけだ。

学者にもそれなりの事情があるわけで、せっかくの発見を否定的に自分から言うわけがあるまい。学説が証明され、確立され、薬が実際に効果があることが確かめられ、量産見通しがついて初めて普及する、ということを理解しなければならない。
そのために治験があるのだから。



前にも書いて(そのころは前のブログで書いていた)、あまり害のことは言うなという指摘があったが、あるものは事実なので仕方がない。事実を曲げろと言われてもそれは困る。

ベンゾジアゼピンには習慣性がある、これはかなり前から知られていること。また、長いことバケツ一杯飲んでも死なないなとと、言われてきた。

だが、そんな薬あるわけがなく、ある効果を発揮するからには、効果に見合う副作用が必ず出るはずなのだ。鎮静作用、ということは脳の活動を抑制することであるのだから、考えてみれば当たり前ではある。

副作用と効果のバランスが非常に良いことは間違いないから、これだけ普及しているわけだ。

で、一番まずいのがアルコールを大量摂取してベンゾを飲むこと。危険なので医師からも注意されるはず。中には泥酔するまで飲んで、さらにベンゾ、ということをやって死亡してしまうこともある。

わざわざ、記憶が飛ぶほど酒飲んでベンゾを使う人もまずいなかろうから(アルコールはそもそも鎮静剤だから)、利益と副作用では利益の方が勝っているわけだが、さすがにものすごい量ベンゾを飲んで、アルコールを後からとかやられたら、まずいわけだ。そういうところが、最近ようやく巷にも伝わってきて書いた。

まあ、副作用など伏せろという人がいたが、害のない薬などないわけで、それを言ったら抗がん剤なんか誰も使わないわけだ。利益が多少は見込めるなら使われる。利益が非常に大きければより多く使われる。薬益が少なく害があるのに、処方されていたり市販されていたりしたら、それは止めなければいけない。

もう、害を言うなとかいう人は大量の塩や酒の摂取は害にもなる、という主張を否定するのにひとしい。戦時中には徴兵検査の前に醤油を一升瓶半分のんで逃れてたと、爺さんからきいていたが、なんにでも限度というものがあるわけだ。

ただ、それだけのことなのだが。

私はベンゾを使う。できれば頓服として使いたい。連続してつかうと、いざというというときに効かなくなるかもしれないから。お医者さんからもそう言われているはず。さすがに8月の動けない時期には、かなりの量をもらって、やっと動いていた。それも、二週間ほどだけである。

すくなくとも市販されてきたブロモワレリル尿素に比べれば(困ったことにまだこの成分を含む薬が市販されている。とっとと規制すべきだ)、はるかに素性が良く、しかも医者にかからないと投与されない。危険性もブロモワレリル尿素より少ない、それは事実だ。




1990年代に開発と普及が進んだSSRI。NHKは特集を組んで新薬をほめたたえた。

ところが、最近になり、どうやら若年者や軽症者を中心に最大で8割には効いていない、という説が米国で提案された。それどころか、効果がないとする説まで出る始末である。

そもそもが、薬の作用機序というのは製薬が作り上げた一説であり、それが必ずしも正しいというわけではない。SSRIが本当にセロトニン再取り込みを阻害しているのかどうか、確実には分からない。

あまつことさえ、「ある」SSRIは暴力的になるなどの副作用が指摘されており、私の主治医は絶対に使わない。それぐらいなら、副作用と効果が明らかになっている旧式の三環系か素性の分かった弱めのSSRIを使うと思う。

「うつは心のカゼです」というのは製薬のプロパガンダである、ということはあまり知られていない。ホントにもう風邪どころではないのだ。寝込んで動けない、酷ければ起きたまま動かないんだから。

とにかくも、製薬やNHKが報道する新薬は疑ってかかるべき、というのが私と主治医の共通した見解である。外科治療ではないので、体内で何がおきているのか、ということは非常にわかりにくいのだ。しかも、相手が神経系だからそう簡単に実験もできやしない。抗生剤みたいに細菌に濃度を変えて与えてみてどうかとか、そんなことできない。

できるのは、投与群と非投与群(プラセボ)を集めて統計処理をするだけ。この統計もまた怪しくて文献を見ると、どうしようもないものがたくさんある。


ねむれるようになる薬の中にブロモワレリル尿素がある。非常に良くない薬で、ではあるのにごく一部の鎮痛剤に入っている。

これだけは飲まないようにした方がいい。いいことなどあまりない。

もう、睡眠薬としては販売されておらず、かなり良くない効果がある。「その」鎮痛剤に含まれる量は少ないので、おおきな副作用はないとは思う。

むかしから柳に薬効があることが知られており、また単芳香環化合物の一部にも抗炎症作用があることが知られていた。

そのうちに、サリチル酸がそれらの主要な効果を発揮する成分と分かった。

そのままのサリチル酸は胃には良いものではない。
しかしドイツの製薬がサリチル酸の構造を変えることでこれを解決できることを発見した。

名前はアスピリンと名付けられ、今でも多く消費されている。最新薬が多数ある中で百年以上も使われていること自体、この薬の有用性を物語っている。

アスピリンには不思議なところがまだあり、他にも効果があると言われている(言われている、という段階なので詳細は書かない)。

まえはあれほど簡単に処方されていた、あるSSRI(抗うつ剤)が今までのように簡単には処方されなくなった。

その「ある」SSRIは暴力的になったりすることがあり、おそらくではあるが、
医師がよく症状を見て投与するように指導を受けたのかもしれない。

まず害はないはず、といわれていたSSRIだがそうでもない。
また、米国では効果が出る人が統計上とても多いというわけではない、という結果が報告されているようだ。

製薬はそんなものだ。効くというデータを出すが、そう簡単には信用できない。歴史がある薬は、多くの場合効果があるから使われ続けている。SSRIは新薬の部類なので、まだよくわからないところがある。

アスピリンはすでに一世紀以上つかわれつづけてきた。弱いが効果があるから。抗生剤は戦後以降に普及し、明らかな効果があるので使われる。ベンゾジアゼピンもわりと古い起源があり、人によるがわたしにはかなり効果がある。

抗がん剤もよく使われるものは、50年代開発のものと、比較的新しい金属錯体、またその改良したもので殆どの新薬は消える。
キノコ成分などが良くとりざたされるが、ほぼ論外である。

現在、日本の医療でこれほど大量に処方される薬剤もなかろう。

最近になって、アルコールとの併用で死に至るようなケースさえあるほど、かつていわれていたほど安全ではないことが分かってきた。

しかし、代替薬もなく、バルビタールよりはましということで使われる。

人々は不安感に日々悩まされ、不眠に悩み、またアルコールに頼る人にとってはこれほど貴重な存在はない。

薬とはそういうものだ。危険を承知で飲む、不利益より利益を優先できる限りは。

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