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文豪焼きそば 太宰II

ここでは、「文豪焼きそば 太宰II」 に関する記事を紹介しています。
太宰さんはとても健啖家で、大食家でした。もう少しだけ練習させてくださいね。

STAGE I
 この焼きそばとかいう食い物、スウプがついてるものが、あるらしい。闇市で見つけた。何やら意味ありげなアルミニュウム袋にスウプの素とやらがはいっているらしい。安ウイスキーの臭さを消すのにいいだろう。一円と妙に安い。つまみに味の素ばかりで飽きてきたところだ。

STAGE II
 カツプ焼きそばとやら、以前、私がつくったやり方は間違いだ、と井伏先生にお叱りをうけた。ちかごろ、進駐軍のくいもの、井伏先生も食っているようだ。クリスピイ、それはどうやら私の間違いであるらしい、らしいというのは正しい食いかたなぞあるものか、という私独自の考察が、通常の人間にはないとわかってからだ。

STAGE III
 正式なる手順にて書す。やきそばとやらは、やわらかくなくてはならぬ、それでは豆腐とおなじではないか、という嫉妬にも似た感覚をうちすて、湯をわかす。かやくとソウスも取り出し、スウプの粉も用意した。

STAGE IV
 慎重なる手順にて、アルミニユウム箔を引きはがす。ここは慣れたものだ。そおして、湯をとろとろと入れる。懐中時計はもちろんもっている。ソウスとかやくは同時に入れた。なにも別にする必要もなかろう、という近代的な判断である。

STAGE V
 三分。じゃあとお湯をながしだす。ソウスも流れていく。どうせ、このような安ソウスがうまかろうはずもない。安吾のカストリみたいだ。スウプ皿には流し湯をいれて、もちろん粉もいれた。

STAGE VI
 くった。これはどうにもうまいと言えた代物でない。ソウスにはその役目たるものがあるらしい。スウプはうまかった。こんなスウプ、貴族も食していたのだろうか。スウプをすっと飲んでウイスキーを口にいれる。絶品だ。それにしても井伏さんは悪人です。


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